中古車の選び方　事故車 「ボルト編」

中古車の選び方で、事故車であるかを判断する要因に、プロの人たちはボルトを見たりします。 ボルトのみを見ての判断は難しいのですが、シーリング 事故車編 で説明している、シーリングなどと総合的に見ると 「どの程度の大きさの事故車」か、などを判断することが出来ます。

パネルとボディをつなげている部分のボルトは、通常、塗装されていることが多いです。＜例外の車種も多くあります。 この部分を見ることで、一度外されたパネルかどうか判断できるのです。

塗装されているボルトは、一度工具で回されると、どうやっても傷が入ってしまいます。 この傷を見て、パネルの脱着暦を判断するのですが、露骨なものは別として、見極わめの難しい状況の車も多く存在します。

「上手に外されたボルト」「取り付け後に再塗装されたボルト」などは、当然のごとく見極めが難しいです・・・。 修理した人が意識して、ボルトに対策すると難しくなるのです。

ただし、このような手の込んだことをするのは、一般的ではありません。 なので、事故車と掲載されていない車が、本当に事故車ではないか、確認する意味で、簡単に確認できるボルトは見てください。

ボルトの確認で見て欲しいのは、「各パネルがボディに取り付けされているボルト」です。 この部分を見て、そのパネル部分のボルト全てに傷があれば、脱着された可能性があります。 さらに、脱着は交換の可能性も大いに秘めています。

交換の判断は、シーリングを初めとする別な部分も見て総合的に判断するのですが、もしもボンネットを開けて、左右のフロントフェンダー、ボンネットに、脱着の痕跡であるボルトに傷があれば、フロントまわりの事故を、起こした可能性のある車かもしれないと判断することが出来ます。

左右のフロントフェンダー交換、ボンネット交換と仮定すれば、左右のライト、グリル、フロントバンパーも交換された可能性があります。

このケースで、考えられる状況は、「フロント部分を大きくぶつけてしまった」です。

本当に、このような事故を起こした車であれば、少なからず骨格部分にも影響があったと、判断するのが自然で、それらの痕跡を見極められれば、その車が事故車と判断できるのです。

でも、私たち素人には、「痕跡」を一つ一つ拾うのは難しいので、「その可能性がある車」ってことになってしまいますが、もし購入しようとしている車が、このような状況であれば、お店の信用しだいでは、購入を控えた方が良いでしょう。

ちなみに、上のケースでも、別な読み方も出来ます。

左右のフロントフェンダー交換、ボンネット交換で、もし、ライト、グリル、フロントバンパー、骨格に痕跡がなければ 「台風などの強い風によって、何かが飛んできた」です。

単純に、フロントフェンダーとボンネットが、飛来物によって凹んでしまったので、交換しただけと言うことは、通常事故車扱いにはなりにくいです。

こんなことも考えらるので、判断は難しいですが、ボルトに少し意識を払っているだけで、最悪のケースは逃れることが出来ます。

実際に完璧な断定できなくても、このくらいのことがわかれば、お店側にウソをつかれる可能性は、ずいぶん低くなりますよね？

悪意のある業者から、車を購入しないですむように、最低限の判断を自分でしてみてください。